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NO.177 福島県からは全員避難しなければなりません~その6・チェルノブイリの子どもたちへの貼薬治療~

NO.177
福島県からは全員避難しなければなりません~その6・チェルノブイリの子どもたちへの貼薬治療~

 日本東洋医学会中四国支部広島県部会による貼薬(テンヤク)治療の効果については、たとえば、当時(1992年9月)、ウクライナ科学アカデミー・キエフ小児科産科婦人科研究所からは、次のような報告が寄せられた。

「甲状腺機能を正常化するための貼薬―фитопунктура―を4歳から14歳の年齢の児童18人に使用しました。その内訳は、放射能監視地域のチェルニゴフ州チェルニゴフ地区に住んでいる10人と、同じく監視地域のジトーミル州マリンスキー地区に住んでいる2人、そしてキエフ市バトゥチンスキー地区(プリピャチ市から避難してきた人々が住んでいる地域)に住んでいる6人です。
 貼薬の効力を調べるため、1クールの治療の前後に甲状腺の状態を超音波で検査し、また、血液中の甲状腺ホルモンのレベルを調べました。甲状腺ホルモンのレベル変化は、現在分析中のため後で報告します。
 甲状腺構造を調べた超音波診断のデータに従って子どもたちを2つのグループに分けました。第1グループは、甲状腺の組織構造の変化の見られなかったもので、4歳から11歳の年齢の13人です。そのうち10人が甲状腺過形成第Ⅰ段階で、3人が甲状腺過形成第Ⅰ-B段階です。第2グループは、8歳から14歳の年齢の5人で、そのうち4人が甲状腺過形成第Ⅱ段階、1人(14歳)が甲状腺過形成第Ⅲ段階です。甲状腺過形成第Ⅱ段階の4人の子どもの内、1人に小さい嚢胞―киста―が見られ、3人に甲状腺組織構造のびまん性硬化が見られました。また、甲状腺過形成第Ⅲ段階の子は、びまん性中毒性甲状腺腫――диффузний токсический зоб――です。
 教えていただいたツボに貼薬を施したところ、甲状腺過形成第Ⅰ段階の場合、14日後にすべての子どもたちの甲状腺の大きさが正常になりました。また、第Ⅰ-B段階の場合、甲状腺の大きさが正常になるまで21日間かかりました。その際、甲状腺の大きさの正常化はいずれも同程度に見られ、他の随伴する病状の多様による相違は認められませんでした。
 第2グループの子どもたちの場合、治療期間は1カ月にも及びました。そのうち、甲状腺過形成第Ⅱ段階の1人の子どもについてのみ、甲状腺の大きさは正常に戻りましたが、組織構造のびまん性硬化状態に変化が見られませんでした。また、小さい嚢胞の見られた1人については、甲状腺過形成第Ⅱ段階のままではありましたが、治療開始の1カ月後に嚢胞は消散しました。組織構造のびまん性硬化のあった甲状腺過形成第Ⅱ段階の子どもたちの内の残りの2人、および甲状腺過形成第Ⅲ段階の子どもには、治療後1カ月たっても目だった変化は見られませんでした。
 子どもたちは外来で治療を続けており、治療を開始してから2ヵ月~2ヵ月半後にあたる1992年9月に再び検査を行います。
 現在までの分析結果を見ると、ご提案のツボでの貼薬治療は、様々なレベルで効果的であることが明らかとなりました。最適な治療期間を確定するために引続いて研究することが必要です。
 (略)
 この治療法には注目に値する優れた点があります。治療の過程で、患者が心理的に耐えやすい療法であること、また、副作用がまったく見られないということです。」

(而立書房刊『ジュノーさんのように』第3巻「原子力発電所の爆発事故から6年目のチェルノブイリの子どもたち」p.126~128)

 当時、この貼薬治療は、ジュノーの会が招くすべての「チェルノブイリの子どもたち」に施され、そのいずれの場合にも、明らかな効果が見られた。
 「検査だけかと思っていたら、広島では治療も受けることができて、帰ってからは元気になりました」という声が、来日したチェルノブイリの子どもたちの親たちからよく聞かれた。この広島での「治療」は、上田・浜本両先生を軸とする広島赤十字病院でのカーチャちゃんに対する白血病治療を除けば、すべて東洋医学による治療で、貼薬という、帰国後も自分で家庭で継続して行える方法を軸としたものだったのである。
 この貼薬は、来日した子どもたちのみならず、キエフ市やチェルニゴフ州でも使われ、大量発生したチェルノブイリの子どもたちの健康異常に対する有力な治療法として、ウクライナの各医療機関から共同研究・実施協力が熱望された。その一端は、『ジュノーさんのように』第3巻「原子力発電所の爆発事故から6年目のチェルノブイリの子どもたち」と第2巻「チェルノブイリからきた医師と子どもたち」に書かれているので、ぜひ一読していただきたい。(いずれも而立書房―じりつしょぼう―刊、定価税込1,575円です)

 しかし、こうした貼薬治療の実施のための財源にと申請した「国際ボランティア貯金」において、この東洋医学による国際医療協力は一切の資金配分を拒否され、助成金は西洋医学的手法による医療協力にのみ多額に配分されるという結果をみたのである。ジュノーの会では、その西洋医学のみによる医療協力を推進するための諸活動・自己資金集め等に忙殺され、自力で推進しようとした東洋医学による医療協力に割くだけの余力はついに残らなかった。
 ウクライナの医師・医療機関は、キエフ小児科産科婦人科研究所をはじめ、のちのちになっても貼薬での治療協力を要望してきたが、ジュノーの会にはその要望に応えるだけの余力がなかった。
 その後10年近く経って、2000年にウクライナ赤十字を訪れたとき、私は、多くの貧しいチェルノブイリ被災者のためにウクライナ赤十字が薬草を煎じて配っているのを見て、「無限大の無念」ともいうべき後悔を覚えたことであった。こんなことなら、どんなことをしても、あのとき貼薬治療をウクライナに広く普及させておくべきだったのだ。
 東洋医学の治療をチェルノブイリに届けたいという私の望みに対して、杉原芳夫先生がどれほど熱い議論を私に対して展開されたことか。長時間にわたって、頭から湯気の出るような激しい議論を行ったことも、今ではなつかしい、誇らしい思い出である。そして、日本東洋医学会中四国支部広島県部会として、若手の先生たちを含めて、体制を整えて「チェルノブイリの子どもたち」の治療に当たってくださった。小川新先生の統合医学と十河・杉原先生の経絡現象学とでは、少なからぬ違いがあったであろうが、そうした違いを含めて、すべてを、求めてくるウクライナの医師たちに存分に教授しよう、とのあふれるばかりの好意が漲っていた。
 西洋医学による「早期発見・早期治療」は、予算の裏付けがなければ成立しない。戦後日本では、被爆後12年を経て「早期発見・早期治療」に踏み出す予算的裏付けを一応は手中にし、その後、その援護措置は大きく後退することなく前進してきた。しかし、ウクライナでは、ヒバクシャ援護措置は、財政難から、1999年1月1日をもって廃止されたのであった。医療機器を駆使しての定期検診、それに続く医療費を援助した形でのヒバクシャ治療――そうしたものは、国家経済の裏付けがあって初めて機能するものなのである。言い換えれば、ヒバクシャ援護措置は、財政上の危機があればあっさりと切り捨てられてしまうものなのだ。これは良し悪しの問題ではない。必ずそうなるのである。
 1999年以降になると、ウクライナのチェルノブイリ被災者にとって、検診(と治療)を受けることは夢のまた夢となってしまった。せめて伝統的な薬草を飲んで、その効力に期待するというのが一般化した対処法だ、と言ってもよいのかもしれない。そうした治療上の制約の中で、放射能に対抗するための薬草知識を含むアドバイスが医師たちの手で出版・普及され、そうしたものの中で良心的と思えるものにチェルノブイリ被災者が頼っている、という現象はウクライナでも見受けられるようである。
 こうした現実は、エスタブリッシュメントの側にいる医師と医療機関の情報からは、窺い知ることはできない。
 現在、少なくともウクライナでは、ヒバクシャに対する「早期発見、早期治療」の体制は存在していない。近代医療は、露骨にゼニ勘定の上に成り立っている。

 私たちは、「定期検診、医療費補助のヒバクシャ援護制度」が破綻することを予期して、それ以前から、安価で大量に施すことのできる漢方貼薬をウウライナのヒバクシャの間で広く普及させておくべきだったのである。そうすれば、どれほど多くの人びとの命を救うことができていたことだろうか。その後わかった、ほぼどこの病院にも東洋医学診療科がある、というウクライナの医療事情を考えれば、実際の被曝児童の症例に合わせた東洋医学的知見の深まりが日ウ間の医師同士の間で追求されていくというのが、最も自然な成り行きであっただろう。
 私たちは、どんなに悔いても、この失敗を取り消すことはできない。この挫折の罪を償うことはできないのである。
 この貼薬治療の日ウ医療協力の中止は、のちに「血液感染症予防」が成功裡に展開していながら、国家の壁に遭って中止のやむなきに至ったことと並んで、ジュノーの会の、残念で残念でたまらない二大事件であった。
 私は、もう2度とこのような後悔はしたくない。

梅ドみ 3/28~9/14(水)
 福島市のNPO法人シャロームと連携して、フクシマの被災者の方々にお届けしています。
 ≪ここに挙げるのは、購入分のみです。多くの方々が、自家製味噌、自家製梅干し(多量集まりました)、乾燥ドクダミ、無農薬玄米などを現物で提供してくださいました(現在も継続中)。特に乾燥ドクダミは、刈って、きれいに洗って、充分に陰干しをして、適度な大きさに切って、ビニール袋に小分けして詰めるのですが、ここまで結構、時間も労力もかかります。頭の下がる思いのすることもあります。また、購入分につきましては、府中味噌組合3社、ひろしま全農、マルシマ食品等、広島県内の製造・販売元の方々が、利益抜きの奉仕価格で特別に提供してくださっています。≫

残高 -567,099円  収入(梅ドみ募金)2,979,952円   支出(購入分)3,547,051円   
(内訳)味噌 3,900kg 1,116,200円; 梅干・醤油 832,338円; 十穀・黒米 32,991円; 無農薬(無化学肥料)玄米 60kg 25,800円; 無農薬(化学肥料半減)玄米 120kg 45,200円; ドクダミ(茶)、青のり、黒ごま、自然塩(天日塩)、ウーロン茶、ほうじ茶、かき葉、はぶ茶、ワカメ、昆布、ニンジンなど 917,128円; 漢方入浴剤・貼薬材料117,117円;濾紙、ペットボトル27,275円;ダンボール、フリーザーバッグ、粘着テープ、はかり、やかん、容器、アルコール、ハサミ、ピンセット、コットン、レーザープリンターラベル、ペットボトルなど 111,372円;運送費(+郵送費) 321,630円(111回分)

(9/12・月)第109便(ダンボール2箱・うちクール1)
 内訳:①味噌20kg、100%ドクダミ茶2箱、徳用ウーロン茶6袋、カットわかめ(小)6袋 
    ②(クール便)ジュノーの会入浴剤(非売品)51本、タオル3本
(9/12・月)第110便 ジュノーの会漢方貼剤(非売品)70人分
      第111便 ジュノーの会漢方貼剤(非売品)5人分

川高節子さん、原博江さん、山本美紀子さん、衣笠由香さん、宮口典子さん、冨田千代子さん、ありがとうございました。

  みなさん、ジュノーの会・「梅ドみ募金」に力を貸してください。「梅ドみ」とは「梅干し・ドクダミ茶・味噌」のことです。ヒロシマ、ナガサキを生き抜いた人びとの代表的な養生法を紹介しています。
  毎日1個の梅干し(昔ながらの、天日塩とシソだけの)、毎日1杯のドクダミ茶(ウーロン茶とのブレンドで2~3杯)、毎日1杯の(昆布ダシ、ワカメの)味噌汁――これが基本ラインの目安です。これを毎日続けること。(ドクダミ茶については、①飲みすぎに注意してください。おいしいと感じることが目安です。②妊娠中、授乳中の方は医師か薬剤師にご相談ください。)
  砂糖は摂らないようにしてください。黒ゴマ、自然塩(天日塩)、柿の葉、ニンジン、ハブソウ、ほうじ茶(緑茶は避けたほうがいいのです)などを摂るとよいのです。プレーン・ヨーグルトにも排毒の作用があります。あと、免疫力を高める強力な作用のあるのが「青のり」。青のりを天日塩でうすい塩味にして、ふりかけのようにして食してください。 
 ヒロシマ被爆時には、人びとは藁をもつかむようにして、ある人はドクダミを飲み、ある人はナスの味噌漬けを食べ、ある人はカワラヨモギを食べました。今はいろんな食品で排毒する知恵が見つかっていますので、一つ一つの食品については、過度に食する必要はありません。ドクダミ茶や昆布などは、摂りすぎに注意したほうがよいくらいです。
  たくさんのフクシマ放射能被災者の方々が「梅ドみ」「解毒」を求めておられます。国や県、行政の支援は望めません。待っているわけにはいかないのです。ただちに「解毒」を! 遅れれば遅れるだけ危険が増します。
  どうか、全国の非被災地のみなさんの力で、より多くのフクシマの人々に、「梅ドみ」に代表される「ヒロシマの知恵」を届けてあげてください。そして、ご自分でも、「梅ドみ」を入り口にして、「健康」を求める生活を始めてください。

 いま、私たちは何をすべきか。 
 大筋だけをズバリと言わせていただく。
 まず、初期の医療空白の時代には、呆然と待っていたりせずに、ヒロシマ、ナガサキ、チェルノブイリで効果があったと伝えられる療法を可能な限り試みることである。
 次に、政治方面の努力を急いでもらって、一日も早く「全科無料定期検診制度」と「全科無料治療制度」を確立すること、そしてそれを守り抜くことである。そのとき、初めて、現代医学は力を発揮するのである。
 (「ジュノーさんのように」第116号より)
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Author:JUNOD
ジュノーの会について
「ジュノーの会」は、世界のヒバクシャ支援とくにチェルノブイリ原発事故の被曝者支援に取り組む広島県府中市の市民団体です。会の名前は、被爆後の広島に医薬品15トンを届け、被爆者の治療にあたったスイス人医師、マルセル・ジュノー博士(1904~61年)にちなんでいます。博士の精神を受け継ぎ、86年のチェルノブイリ原発事故の被曝者支援のため88年に発足しました。会員数は全国に約500人。これまでに延べ約200人の医師を現地に派遣し、甲状腺がんなど1000人以上の患者を診療、一人ひとりの患者さんにカルテ報告を行い、同時に小児白血病治療、血液感染症予防などの医療協力活動、またヒロシマとチェルノブイリのヒバクシャ交流を進めるなど、被災者の側に立った援助活動を続けています。チェルノブイリ被災者市民団体との強い協力関係もあります。

ジュノーの会の郵便振替の口座番号は以下のとおりです。
郵便振替=「01370-0-29460・ジュノー基金」
口座名義は「ジュノー基金」です。ジュノーの会ではなく、「ジュノー基金」です。
通信欄か空白に、「梅ドみ」と明記してください。

他銀行やネットから振込んでいただくときは、以下の振込先にお願いします。
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   銀行名ゆうちょ銀行
   ■金融機関コード9900
   ■店番139
   ■預金種目当座
   ■店名一三九 店(イチサンキユウ店)
   ■口座番号0029460

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