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NO.175  福島県からは全員避難しなければなりません~その4・梅ドみ運動~

NO.175
福島県からは全員避難しなければなりません~その4・梅ドみ運動~

 原爆投下の残虐さは他に例えようもありません。広島では、一瞬にして万を越える人びとが文字通り消え失せ、あるいは木の葉のように焼かれ、かろうじて生き残った人びとの中でも、数万人の人びとが、あるいは焼けただれた皮膚を垂らして幽霊のように歩きながら、あるいは倒壊した家屋の下敷きになって、あるいは水を求めて川べりにたどりついて、やがて息絶えていきました。そして、被爆の惨状の中でなんとか命を取り留めたかに見えた人びと、無傷で元気に救助作業を行っていた人たちが、被爆後2週間くらいした頃から高熱を発し、髪の毛が抜け、大量の血を吐くなどしながら亡くなっていきました。ピカに遭った者は全員が酷い死を迎えることになるのだ、という恐怖の現実。原発事故の場合、のちの晩発性障害の過酷さは存在しますが、原爆被爆の残虐さに匹敵する恐怖を体験する人は、ほんとうに僅かの、限られた人数の人たちだけだと言えます。
 少しでいいですから、1945年8月6日から約1ヵ月間の間に広島の地で起こった出来事のことを、知ろうとしてみてください。見渡す限りの廃墟。焼野が原。屍の山。無残な状態の生存者。昨日まで元気だった人があっという間に立ち上がれなくなり、死んでいく。
 そんな状況の中で、ある人はドクダミを飲み、またある人はハブソウを飲み、あるいはハトムギを飲み、柿の葉を飲み、あるいはカワラヨモギを食べ、あるいはたくさんのニンジンを食べ、あるいは味噌汁を飲み、あるいは味噌漬けを食べ、あるいはごま塩をまぶした玄米おにぎりを食べたり、あるいは梅干しを食べ続けたりしました。お灸もさかんに行われました。大量のお酒を飲んだ人もいましたし、大量の水を飲んだ人もいました。原爆症を乗り越えて生きた人の中には、このような、自分を救う療法を自ら行った人もいたのです。
  *   *   *   *   *   *
 私は、「避難」と「無料定期検診・治療制度」の話で暗く暗くなってしまった会場で、「梅ドみ運動」について話し始めた。
 「梅ドみ」と簡単に言うが、ちょっと考えてもらえればわかることだ。焼野が原の広島で、瀕死の被爆者が、わけもなく、そのあたりに生えている雑草を食べただろうか。そんなことはあり得ない。ドクダミを飲んだ人は、ドクダミを飲もうとして飲んだか、あるいはドクダミを飲ませようとする人によって飲ませてもらったのだ。ハブソウもそう。味噌もそう。カコソウもハトムギもカワラヨモギも、みんなそうなのだ。みんな、それらを飲もうとして、あるいは食べようとして、意識的にそれらを摂ったのだ。これらの行動は自覚的な救命行動だったのだ。
 なぜ人びとはそんなことをしたのか。
 答えは明白だ。
 被爆時に梅干し、ドクダミ、味噌、ごま塩、ニンジン、ハブソウ……などを摂った人びとは、これらの食品や薬草には「解毒」の力があるということを知っていたのである。
 彼ら・彼女らは、原爆のすさまじい破壊力とその後の惨状を体験する中で、すぐに「毒」を体外に排出しなければ死んでしまうと直感し、毒を体外へ排出するための方法を懸命に試みたのだ。
 では、なぜ、これらの広島の民衆は「解毒」の方法を知っていたのか。
 
 広島は、18世紀に、吉益東洞という医師を生んだ街だ。吉益東洞は「万病一毒説」をもって一世を風靡した、当時の日本を代表する医家である。彼は、病の原因となる毒を排毒することによって病は治ると主張し、患者の症状を吟味することによって、それぞれにふさわしい解毒の処方を行い、多くの命を救った。
 広島には、この吉益東洞の影響から、解毒の医術が浸透していたのである。それらは、代々の医家を通して、患者に伝えられ、さまざまな民間療法として人口に膾炙していたと思われる。体内に入り込んだ毒を解毒するには、ある場合はドクダミがよいし、またある場合はカコソウがよいし、別の場合はタニシがよい、といった具合である。民衆に対する医家による医学教育は、今日にくらべて、はるかに広く豊かに行われていたようだ。
 この18世紀の吉益東洞以来の解毒の医術が、長い年月の間に広島の民衆の間に定着し、被爆時に多くの被爆者の命を救ったのである。これらの広島の人びとは、原爆後の悲惨極まる状況下で、ピカを「毒」だと直感し、必死で、自分たちの知る限りの解毒の方法を試みたのだ。

 また、被爆直後の広島で人びとが自他に対して解毒の方法を試みようとしたのは、広島が日本における赤十字運動の拠点都市であったことにも深く関係している。
 佐野常民の生涯の悲願であった「敵・味方を問わず戦場で傷ついた傷病兵の命を救う赤十字活動」は、日清戦争の戦場で初めて実現する。日本赤十字の救護班は、銃弾の止む僅かの間に、敵・味方を問わず、戦場に斃れている人びとを収容し、治療し、多くの傷病兵の命を救ったのである。少なくとも日露戦争期のある段階までは、日本赤十字の人命尊重の活躍は、諸外国から、諸外国の人道支援団体からも、大きな賞賛と尊敬を得、文明国・日本の価値を大いに高めたのであった。
 この黎明期の日本赤十字の清新な活動は、広島で組織され実行に移された。この赤十字活動を中心的に担ったのは、安芸(広島県西部)・備後(広島県東部)の若者たちであった。少なくとも1890年代には、広島県一円で、赤十字の実施訓練が行われていたようである。
 原爆投下後の惨状の中でも、人びとの間で、互いに助け合い互いに解毒の方法を教え合うという行動が見られたのは、このような数十年来の赤十字活動の成果でもあっただろう。
 広島は、大日本帝国によって軍事都市に変貌させられようとする以前は、民衆の間に伝統医学・民間療法の知識が広く浸透した、赤十字活動の拠点都市だったのである。

 こうした広島民衆の在り方が、原爆被爆の緊急事態下に、人びとを「解毒」に導き、多くの命を救ったのだった。頭上で太陽2個分の爆弾が炸裂し、地上に地獄が現出したとき、吉益東洞以来の広島の民衆の歴史が、人びとを「毒を出す」行動へと導き、さらに赤十字活動の歴史が相互治療・相互介護的行動をも生み出すことになった。
 
 そして、こうした、原爆時に多くの人びとの命を救った「解毒」の方法のエッセンスを、ジュノーの会では「梅ドみ」と呼んで、フクシマの人びとに早急に届けようとしてきたのである。
 症状が出ない間はこうした解毒の方法はかなり有効だ、と言われている。しかし、このことは言い換えれば、症状が出てからでは手遅れだ、ということでもある。私は取るものも取りあえず、一刻も早く、これら「解毒」の方法をフクシマの人びとに伝えようとした。遅れれば、それだけ命に危険が迫るのだ。

 ともかく、このような広島の江戸時代以来の民衆の歴史に基づく「解毒」の方法が「梅ドみ」なのだ、ということを私は話そうとした。わかってもらえるように話せたかどうか、自信がない。
 大日本帝国軍隊による軍事都市化にもかかわらず、広島民衆の間に脈々と流れ続けた人道支援都市の伝統が、原爆被爆後の惨憺たる日々にあって、一切の医療施設・医療器具・医療スタッフが消失または欠乏していた状況下で、多くの人びとを自覚的な解毒行動へと導き、多くの人びとの命を救ったのだ。「梅ドみ」は、この「民衆の英知」のエッセンスなのだ。みなさん、「梅ドみ」を積極的に試してみてください。実際、被爆・被曝時に有効な対処法は他にはないのです。――私は、そんなことを一生懸命に語ろうとしたのだった。
 
(甲斐記)
(つづく) 


梅ドみ 3/28~9/07(水)
 福島市のNPO法人シャロームと連携して、フクシマの被災者の方々にお届けしています。
 ≪ここに挙げるのは、購入分のみです。多くの方々が、自家製味噌、自家製梅干し(多量集まりました)、乾燥ドクダミ、無農薬玄米などを現物で提供してくださいました(現在も継続中)。特に乾燥ドクダミは、刈って、きれいに洗って、充分に陰干しをして、適度な大きさに切って、ビニール袋に小分けして詰めるのですが、ここまで結構、時間も労力もかかります。頭の下がる思いのすることもあります。また、購入分につきましては、府中味噌組合3社、ひろしま全農、マルシマ食品等、広島県内の製造・販売元の方々が、利益抜きの奉仕価格で特別に提供してくださっています。≫

残高 -534,161円  収入(梅ドみ募金)2,884,952円   支出(購入分)3,419,113円   
(内訳)味噌 3,780kg 1,083,800円; 梅干・醤油 755,680円; 十穀・黒米 32,991円; 無農薬(無化学肥料)玄米 60kg 25,800円; 無農薬(化学肥料半減)玄米 120kg 45,200円; ドクダミ(茶)、青のり、黒ごま、自然塩(天日塩)、ウーロン茶、ほうじ茶、かき葉、はぶ茶、ワカメ、昆布、ニンジンなど 908,644円; 漢方入浴剤・貼薬材料117,117円;濾紙、ペットボトル27,275円;ダンボール、フリーザーバッグ、粘着テープ、はかり、やかん、容器、アルコール、ハサミ、ピンセット、コットン、レーザープリンターラベル、ペットボトルなど 108,296円;運送費 314,310円(107回分)

(9/06・火)第106便(ダンボール1箱)
 ①マルシマ梅干し2ケース、マルシマ梅干し8袋(ばら)、味噌2袋(ばら)、100%ドクダミ茶2箱、徳用ウーロン茶1袋、カットわかめ(小)2袋、赤穂の塩6袋
(9/07・水)第107便(ダンボール4箱)
 内訳:①味噌20kg、100%ドクダミ茶4箱、徳用ウーロン茶4袋、徳用ドクダミ茶2袋、カットわかめ(大)1袋、すりごま(黒)5袋 ②味噌20kg、100%ドクダミ茶4箱、徳用ウーロン茶4袋、カットわかめ(大)1袋、すりごま(黒)7袋 ③味噌20kg、100%ドクダミ茶4箱、徳用ウーロン茶4袋、カットわかめ(大)1袋、(小)2袋、すりごま(黒)6袋 ④マルシマ梅干し2ケース、徳用ウーロン茶1袋、徳用ドクダミ茶8袋、カットわかめ(小)1袋、赤穂の塩7袋

朝守双葉さん、奥中裕子さん、岡村智子さん、田佳子さん、清水美樹子さん、島本実夫さん、松島美紀子さん、信岡賢一さん、ありがとうございました。 

  みなさん、ジュノーの会・「梅ドみ募金」に力を貸してください。「梅ドみ」とは「梅干し・ドクダミ茶・味噌」のことです。ヒロシマ、ナガサキを生き抜いた人びとの代表的な養生法を紹介しています。
  毎日1個の梅干し(昔ながらの、天日塩とシソだけの)、毎日1杯のドクダミ茶(ウーロン茶とのブレンドで2~3杯)、毎日1杯の(昆布ダシ、ワカメの)味噌汁――これが基本ラインの目安です。これを毎日続けること。(ドクダミ茶については、①飲みすぎに注意してください。おいしいと感じることが目安です。②妊娠中、授乳中の方は医師か薬剤師にご相談ください。)
  砂糖は摂らないようにしてください。黒ゴマ、自然塩(天日塩)、柿の葉、ニンジン、ハブソウ、ほうじ茶(緑茶は避けたほうがいいのです)などを摂るとよいのです。プレーン・ヨーグルトにも排毒の作用があります。あと、免疫力を高める強力な作用のあるのが「青のり」。青のりを天日塩でうすい塩味にして、ふりかけのようにして食してください。 
 ヒロシマ被爆時には、人びとは藁をもつかむようにして、ある人はドクダミを飲み、ある人はナスの味噌漬けを食べ、ある人はカワラヨモギを食べました。今はいろんな食品で排毒する知恵が見つかっていますので、一つ一つの食品については、過度に食する必要はありません。ドクダミ茶や昆布などは、摂りすぎに注意したほうがよいくらいです。
  たくさんのフクシマ放射能被災者の方々が「梅ドみ」「解毒」を求めておられます。国や県、行政の支援は望めません。待っているわけにはいかないのです。ただちに「解毒」を! 遅れれば遅れるだけ危険が増します。
  どうか、全国の非被災地のみなさんの力で、より多くのフクシマの人々に、「梅ドみ」に代表される「ヒロシマの知恵」を届けてあげてください。そして、ご自分でも、「梅ドみ」を入り口にして、「健康」を求める生活を始めてください。

 いま、私たちは何をすべきか。 
 大筋だけをズバリと言わせていただく。
 まず、初期の医療空白の時代には、呆然と待っていたりせずに、ヒロシマ、ナガサキ、チェルノブイリで効果があったと伝えられる療法を可能な限り試みることである。
 次に、政治方面の努力を急いでもらって、一日も早く「全科無料定期検診制度」と「全科無料治療制度」を確立すること、そしてそれを守り抜くことである。そのとき、初めて、現代医学は力を発揮するのである。
 (「ジュノーさんのように」第116号より)
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ジュノーの会について
「ジュノーの会」は、世界のヒバクシャ支援とくにチェルノブイリ原発事故の被曝者支援に取り組む広島県府中市の市民団体です。会の名前は、被爆後の広島に医薬品15トンを届け、被爆者の治療にあたったスイス人医師、マルセル・ジュノー博士(1904~61年)にちなんでいます。博士の精神を受け継ぎ、86年のチェルノブイリ原発事故の被曝者支援のため88年に発足しました。会員数は全国に約500人。これまでに延べ約200人の医師を現地に派遣し、甲状腺がんなど1000人以上の患者を診療、一人ひとりの患者さんにカルテ報告を行い、同時に小児白血病治療、血液感染症予防などの医療協力活動、またヒロシマとチェルノブイリのヒバクシャ交流を進めるなど、被災者の側に立った援助活動を続けています。チェルノブイリ被災者市民団体との強い協力関係もあります。

ジュノーの会の郵便振替の口座番号は以下のとおりです。
郵便振替=「01370-0-29460・ジュノー基金」
口座名義は「ジュノー基金」です。ジュノーの会ではなく、「ジュノー基金」です。
通信欄か空白に、「梅ドみ」と明記してください。

他銀行やネットから振込んでいただくときは、以下の振込先にお願いします。
   <他銀行から振込む場合の振込先>
   銀行名ゆうちょ銀行
   ■金融機関コード9900
   ■店番139
   ■預金種目当座
   ■店名一三九 店(イチサンキユウ店)
   ■口座番号0029460

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