スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

NO.242 「経絡現象学」と「医学概論」をめぐる 「十河ー甲斐 医術問答」④ 

NO.242

「経絡現象学」と「医学概論」をめぐる

「十河ー甲斐 医術問答」④ 

           (2013.08.22発行「中井正一研究会会報準備号」第120号より)

≪その4≫


第一夜

2.放射能時代の医学

十河)科学って、絶対的なのが「可視化」でしょ。僕は「可視化」っていうのは、非常に問題があると思っているわけだよ。今回の会報(「ジュノーさんのように」第百二十六号)にも書いてあるね。「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ(『星の王子さま』)」

甲斐)そうです。今号はその引用で始まって、20頁の最後も同じことで終わってるんです。「今の私たちを取り巻く可視・不可視の闇に対しては、少々の光では対抗し得ない。今号は、そうした光に向かって進むための一つの中間報告である」。可視・不可視の闇、なんです。

十河)そうだね。今の医療の中では、可視化できないと絶対にいけないんだという風潮があるけど、あれは変えないと人類はダメになると思う。「見えないものを見えるようにする」というのが科学なんだね。だけど、見えないものの中に大事なものがあるわけだよ。これは経絡診断もそうだけど。見えないものを排除しようとすることを、医療の中でやるのは、おかしいんだよね。科学の中でやるのは、かまわないよ。可視化を、一つの方法としてやってもね。だけど、医療というのは、複雑でしょ。ものすごく複雑で、微妙なものが含まれているんですよ。それを全て科学で統一しようというのは、これは、人類を不幸せにするよ。

甲斐)医学の流れから言うと、一八七〇年のパストゥールの細菌の発見以来、ずっと病因論が基本となってきて、それが成果を上げてきました。病因が目に見える形で確定できて初めて確定診断ができるわけですね。そして、その冷厳な「医学の目」をどんな病気も逃れることはできないという確信から臨床医学が誕生したわけですよね。今は、その「確信」が、放射能という未知なものが環境に取り込まれることによって、消えたわけです。放射能は目に見えないのですから。だから、西洋医学の臨床医学自体が存立の基盤を失った、ということだと思います。

十河)そうなってるんだけど、実際にはそうじゃないんだね。

甲斐)あ、それは学問とは無縁の、別のファクターが働いているわけですね。

十河)うん。だから、我々の方法で、発生するがんを、見えない状態のときに捉えて治してあげれば、いかに人類が幸せになるかということだよね。

甲斐)視覚では見えなくても、波の形で感じられるわけですよね。

十河)そうだよ。そのとおりだよ。

甲斐)光は、粒子として目に見えるだけでなく、波の性格をも持っています。指の触覚が波の動きを感じ取っているんですね。

十河)そうだよ。

甲斐)そういうことですね。それが、これからの放射能時代の医学として、大きな流れになるわけです。

十河)そういう流れになると見ているんだけどね。

甲斐)そうならなければいけませんね。でも、そうなったら、資本主義が困りますから(笑)。資本主義は資本主義で驀進していくでしょう。だから、とにかく、治る人を一人ひとり増やしていくしかありません。


(つづく)
スポンサーサイト

NO.241 「経絡現象学」と「医学概論」をめぐる 「十河ー甲斐 医術問答」≪その3≫ 

No.241
「経絡現象学」と「医学概論」をめぐる

「十河ー甲斐 医術問答」③ 

           (2013.08.22発行「中井正一研究会会報準備号」第120号より)

≪その3≫


第一夜

1.「経絡現象学」という命名について

甲斐) 一つ教えてください。「経絡現象学」という名前を付けられたのは?

十河) それは僕が付けたんだよ。

甲斐) 「経絡」に「現象学」をくっつけられたのですね。

十河) 要するに、現象として捉えたんですよ。

甲斐) 私たちは、「現象学」と付くと、フッサールとかハイデッガーとかいったところと関係づけて考えたくなるのですが。

十河)(笑)いやいや。

甲斐) たぶん関係があるでしょうね。

十河) どうかね? 単にね、精神医学の中に「現象学」というジャンルがあるんだよ。

甲斐) ヤスパースとか。

十河) うん、そうそう。

甲斐) ヤスパースはフッサールの弟子に当たります。

十河) じゃ、それにつながってるんだね。

甲斐) つながりますね。現象をありのままに捉えるという方法ですね。先入観とかいろんなもので歪んでいるのを取り去っていく、するとほんとうの姿が現われてくる。

十河) そうそうそう。そうだよ。

甲斐) フッサールからヤスパースへ、ですね。

十河) 現象学は、あくまでも、その人だけじゃなくて、すべての人たちに追体験できるようにするんだよ。

甲斐) ところで、西洋医学は「現象」というものを重視しませんよね。現象の背後には病因があって、その病因をつきとめなければ診断を下せない。病因をつきとめることこそが肝要なのであって、現象面だけに囚われていてはいけない、ということになります。そうした「病因論」といいますか、そうしたあり方に対して、「経絡現象学」は真反対の方法をとっています。

十河) 僕はね、分析したりするのではなく、現象は現象として素直にとらえるんだ。しかも、そういう現象を追体験するのは誰でもできる、そして、いつでも誰がやっても同じ結果が出る。そういうものが僕の現象学で、持論なんだ。

甲斐) 「経絡現象学」を名乗られたのはいつからですか。

十河) あれはもう大分前だよ。昭和47年ぐらいから一生懸命にやろうとしていてね、で、経絡現象学という名前を付けたのはそれからずっと後だな。昭和50年代だね。

甲斐) 魅力的な命名ですね。

十河) あ、そうですか?

甲斐) この「現象学」という名前をめぐって、いろんな人が参加して来られるんじゃないでしょうか。知られていけば。

十河) いずれにしても、僕はそういう立場でやっていますよ。

甲斐) これは、やっぱり、精神医学の発想の中から出てきているわけですね。

十河) うん、そうだね。

甲斐) 敢えて言ってしまえば、ヤスパースですね?

十河) うん、ヤスパース。しかし、僕は精神病理学ではないからね。神経科学だからね、もともと研究していたのは。

甲斐) この「中井準備号」の第百十八号では、私の研究仲間の藤井祐介さんがヤスパースについて触れています。彼は『精神病理学総論』について書いています。その方面からベルクソンに言及しようとしているのですが、十河先生の「経絡現象学」も、そういう大きな流れの中から出てきたものかなと私は思っています。

十河) 精神科は、現象学だ、という考えだよ。

甲斐) それしかできませんよね。

十河) うん、それしかできない。

甲斐) より哲学に近くなるんですね。

十河) だけど、大事なのは、誰でも追体験できるということなんだよ。それから、いつやっても、誰がやっても同じ結果が出る、ということだよ。それが原点だね。

甲斐) どうも、ありがとうございました。一度聞いておこうと思っていたんです。こうしたことを聞かれたこと、ありますか?

十河) いや、聞く人、いないよ(笑)。

甲斐) 精神科と東洋医学の合体ですね。

十河) 方法として似たところがあるんだよ。精神医学と東洋医学は。

甲斐) いや、これは面白い。


(つづく)

NO.240 「経絡現象学」と「医学概論」をめぐる「十河ー甲斐 医術問答」≪その2≫

No.240
「経絡現象学」と「医学概論」をめぐる

「十河ー甲斐 医術問答」② 

           (2013.08.22発行「中井正一研究会会報準備号」第120号より)

≪その2≫


以下に、東京から放射能を避けて子どもさんと一緒に西日本に移住された、二児の母であるA医師を交えた問答の記録の一部を紹介しよう。一読後、本準備号の読者の方々は、中井美学と十河経絡現象学との間に何らかの親近性が存在していることに気づかれることであろう。

A医師:放射線は、たとえばストロンチウム90とかだと骨に入りますよねえ。そうすると白血病にもなり易いんじゃないかという推測もありますけれど、こういう貼薬で排出が促進されると思っていいですか。

十河:うん、そうそう。

A医師:出切ってしまうということですね。

十河:うん、出切ってしまう。

甲斐:それが物質としての放射線とどういう関係になるのか私にはわからないんですけど、放射線が体内に入って悪さを引き起こしますね、その悪さが消えるわけです。

A医師:うんうん。

甲斐:だから、言えることは、たぶん、その放射性物質が無害化されたか消えたかどちらかだと思うんですね。

A医師:はあー。

甲斐:その物質自体が排除されたのかどうかは、私にはよくわからないのですが……。どうやって測るのかもわかりませんし。

A医師:有害性が取れたということ。

甲斐:そういうことは最低でも言えるわけです。放射線が体の中に引き起こす害はなくなったと。

十河:あれは、排泄されるんだろうと思うよ。

甲斐:そうですか。……測りようがないですよね。

A医師:こんなにミクロな……

甲斐:西洋医学のほうの測り方とは……

A医師:まったく違いますね。

十河:だから、ホールボディカウンターでやってマイナスなのに、症状があって、僕のところに来れば、たとえば記憶が障害されていても、それはちゃんと出てくる。ホールボディカウンターだけではどうにもならないね。

甲斐: 一言で言えば、十河先生のほうが非常に細かいということになります。「働き」のほうから捉えますから。

A医師:それがすごいですよ。

甲斐:「実体」よりも「機能」なんですね。

(つづく)

NO.239 「経絡現象学」と「医学概論」をめぐる「十河ー甲斐 医術問答」 ≪その1≫

NO.239

「経絡現象学」と「医学概論」をめぐる

「十河ー甲斐 医術問答」① 

      (2013.08.22発行「中井正一研究会会報準備号」第120号より)

≪その1≫


今、なぜ「十河(そごう)経絡現象学」なのであろうか。
私(甲斐)は、福島第一原発の事故発生後まもなく、十河孝博先生にご助力をお願いした。二十余年前、チェルノブイリ支援運動の過程で、十河先生の医学を知っていたからである。
十河医学の力を活用させていただき、予防法を普及させることができれば、予想される大量の放射能障害の発生から、日本列島・琉球弧に住む人びとを救うことができる、と私は考えたのだった。      


十河先生の医学は、西洋医学と東洋医学のいずれをも勉強した上で、西洋医学の解剖学と東洋医学の経絡(ツボ)とを結び付けた現象学であって、「経絡現象学」と名付けられている。40年以上にわたり、東洋医学の経絡(ツボ)と西洋医学の臓器との関連を一つひとつコツコツと明らかにして来られたその成果には瞠目すべきものがある。

まず、皮膚上の経絡(ツボ)の状態を診断することで、全身の臓器の病態を把握することができる。次に、適切な経絡(ツボ)に適切な貼薬を貼って、経絡の病的な状態を正常なものに転換させることで、全身の病状を好転させることができる。
放射能障害の場合は、経絡の反応を脈診で診断することによって、生体に侵入した「放射能=外邪(がいじゃ)」の種類をつきとめ、経絡貼薬療法によって、それら放射能を除去(除染)するのである。 
これは、伝統医学の「去邪法」の発展形である、と言えよう。
                                 
                                                                                                   (つづく)
プロフィール

JUNOD

Author:JUNOD
ジュノーの会について
「ジュノーの会」は、世界のヒバクシャ支援とくにチェルノブイリ原発事故の被曝者支援に取り組む広島県府中市の市民団体です。会の名前は、被爆後の広島に医薬品15トンを届け、被爆者の治療にあたったスイス人医師、マルセル・ジュノー博士(1904~61年)にちなんでいます。博士の精神を受け継ぎ、86年のチェルノブイリ原発事故の被曝者支援のため88年に発足しました。会員数は全国に約500人。これまでに延べ約200人の医師を現地に派遣し、甲状腺がんなど1000人以上の患者を診療、一人ひとりの患者さんにカルテ報告を行い、同時に小児白血病治療、血液感染症予防などの医療協力活動、またヒロシマとチェルノブイリのヒバクシャ交流を進めるなど、被災者の側に立った援助活動を続けています。チェルノブイリ被災者市民団体との強い協力関係もあります。

ジュノーの会の郵便振替の口座番号は以下のとおりです。
郵便振替=「01370-0-29460・ジュノー基金」
口座名義は「ジュノー基金」です。ジュノーの会ではなく、「ジュノー基金」です。
通信欄か空白に、「梅ドみ」と明記してください。

他銀行やネットから振込んでいただくときは、以下の振込先にお願いします。
   <他銀行から振込む場合の振込先>
   銀行名ゆうちょ銀行
   ■金融機関コード9900
   ■店番139
   ■預金種目当座
   ■店名一三九 店(イチサンキユウ店)
   ■口座番号0029460

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。